太田 敏彦
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腰痛は、男性では疾患率トップの症状、女性でも『肩こり』についで2位と、国民病として多くの人が悩んでいる疾患です。
じつは私も、大学の頃、腰椎の椎間板ヘルニアを患ったことがあります。
そのときに感じたことは、腰の痛みというのは、日常生活にとても大きく影響するほど深刻な悩みになるということです。
大学ではウエイトリフティングをやっていたので、ある程度仕方のない部分もありました。
しかし、競技パフォーマンスを高めていくために、腰痛と向き合い、あらゆる方法を試しながら改善することができました。
そしてその後、社会人になって、治療院やパーソナルトレーナーとして活動する中で、腰痛のクライアントの方と関わり、改善の手助けをしてきました。
そういった経験を踏まえて、この記事では、腰痛で最も多く見られる3大原因とその対処法について記していきたいと思います。
腰痛を改善していくために大事なことは、腰痛の原因を把握すること
腰痛と一言でいっても、その種類はたくさんあります。
- 腰椎の椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症、
- 腰椎のすべり症
- 分離症、
- 腰の筋筋膜性腰痛
- 急性筋膜性腰痛(ぎっくり腰)・・・など。
なかには慢性化してしまっている方も多いかもしれません。
当然その種類によって、原因は全く違ってきます。
原因が違うということは、その改善法も変わりますよね。
ですから、腰痛の原因を知ることなく、ただマッサージに行って腰をほぐしたり、腰痛を改善する腰痛体操やストレッチ、また腹筋などを鍛えても、場合によっては悪化させてしまうことにもつながってしまいます。
もちろんストレッチをしたり、腹筋を鍛えれば、一時的には改善することもあるかもしれません。
しかし、正しく原因にアプローチしない限りは、腰痛の再発を引き起こす可能性もあり、腰痛に悩まない強い腰をつくることはできません。
そこで、まずは腰痛で最も多い3大原因を解説していきます。
【腰痛の3大原因を徹底解説】強い腰を作る第1歩は、原因の把握から!!
NHKの腰痛革命などでも話題になりましたが、腰痛の原因はストレスも大きく関わっています。
しかし、ストレスが実際どれだけ影響していて、またストレスさえ緩和させることができれば腰痛が治るかというと、必ずしもそうとは言えません。
たとえば、かりに腰痛体操などをして腰痛が緩和したとしても、それが腰痛体操による改善の効果なのか、もしくは、腰痛体操によって、少しストレスが緩和して改善していったのかというのはわかりませんよね。
ですから、ストレスの対策も大事ではあると思いますが、それと同じくらいフィジカル(身体)面の改善アプローチも入れていきたいところです。
そのためには、まず原因を把握しないといけません。
腰痛の原因でベスト3をあげるなら、以下の原因が上位を占めます。
腰痛の三大原因その1:腰椎の椎間板ヘルニア
腰椎の椎間板ヘルニアという言葉は、多くの人が聞いたことがあるのではないでしょうか。
言葉の通り、腰椎(腰の骨)の間には、負担を緩和するための緩衝材のような役割をするもの、『椎間板』があります。
写真のブルーの部分が椎間板ですね。
この椎間板が飛び出てしまい、後ろにある神経を圧迫して痛みが出るのが『椎間板ヘルニア』です。
腰痛の三大原因その2:腰椎の椎間関節
腰椎(腰の骨)は、一つ一つが積み木のように縦に連なっています。
そして、その一つ一つををつなぐのが、『椎間関節』です。
写真のブルーの部分ですね。
この椎間関節に強い負荷がかかったり、刺激が入って炎症が起こると痛みが発生します。
よっぽど激しいスポーツでもしない限り、強い負荷がかかることはありません。
しかし、普段の『姿勢』や『身体の使い方』によって、徐々に負荷がかかって炎症(痛み)が発生することがあります。
腰痛の三大原因その3:仙腸関節
骨盤も『腰痛』と大きく関わっているというのは、ある程度イメージしやすいのではないでしょうか。
なぜかというと腰の骨は、骨盤という土台によって支えられています。
ですから、この骨盤という土台と連結している部分にも腰痛の原因があるんですね。
その連結しているのが『仙腸関節』です。
仙骨と腸骨(骨盤)が連結しているのが、名前の通り『仙腸関節』です。
仙腸関節は『骨盤』と大きく関わっているので、女性は男性より骨盤が生理的に広かったり、出産などで開いたりするため、仙腸関節による腰痛は女性に多い傾向があります。
あなたの腰痛はどれ??簡単に見分ける症状チェック法
さて、腰痛の3つの原因についてお伝えしてきました。
いったい自分の腰痛はどれなのか知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこで、腰痛の症状から簡単にチェックできる方法をご紹介したいと思います。
それは、『前屈と後屈でどちらの方に痛みが出るか』ということです。
前屈して腰に痛みが出る場合は、『椎間板』が原因の可能性が高いです。
また後屈して腰痛を感じる場合は、『椎間関節』が原因の可能性があります。
簡単なセルフチェック法ですので、あくまで目安としてご参考ください。
もちろん無理しておこなうと余計痛めてしまうこともあるので、無理はしないでくださいね。
パーソナルトレーナー直伝!!腰痛の症状別トレーニング改善法
椎間板が原因のあなたにおすすめのトレーニング
椎間板は、腰椎(腰の骨)が本来もっている前弯構造(もともと前側にカーブしている構造)を取り戻すことが大事です。
そのために大事な筋肉が、この多裂筋です。
この多裂筋は、以下のトレーニングで効果的に鍛えることができます。
四つん這いに寝た状態から、片手片足をあげるエクササイズです。
詳しいやり方は以下のページをご参照ください。
椎間関節が原因のあなたにおすすめのトレーニング
椎間関節を痛めている人に多い特徴として、『反り腰』があげられます。
『反り腰』の状態は、椎間関節を痛めるきっかけになるので、いかに『反り腰』を改善できるかというのが大事になります。
『反り腰』を解消していく一つの方法は、腸腰筋を緩めてあげることです。
そこでおすすめしたいのが、下のようなストレッチ運動です。
このストレッチは、後ろ足の付け根(前側)にある腸腰筋を伸ばすストレッチです。
この筋肉を伸ばすことで、骨盤の筋肉バランスを調整して、反り腰を緩和できます。
また、腰が反っている状態というのは、腹筋が緩んで弱くなっていることも多いので、腹筋を鍛えるトレーニングも有効です。
以下の動画でご紹介しているトレーニングもおすすめできます。
ご参考ください。
仙腸関節が原因のあなたにおすすめのトレーニング
仙腸関節による腰痛は、その中でも、さらにいくつかタイプがあります。
それによって、アプローチも変わってきますが、どのタイプにおいても骨盤底筋群や臀部(お尻)の筋肉を鍛えるのは特に有効です。
そこで、おすすめめしたい改善トレーニングが、こちらのトレーニングです。
ヒップリフトです。
上の写真のように、上向きで寝た状態から、膝を立てます。
そして、そこから足でしっかり地面を押しながら、身体が一直線になるまでお尻を浮かしていきます。
膝の間にボールやクッションなどを挟むと、骨盤底筋群も活性化してより効果的なトレーニングになります。
ぜひやってみてください。
腰痛改善を諦めていたあなたに知ってほしいこと
今まで腰痛に悩んでいたクライアントの方や、接する機会の会った人とお話しして気づいたことがあります。
それは、腰痛の原因を知ることなく、いろいろな腰痛改善のアプローチをされているということ。
「治療院に行ったけど、効果がなかった」
「ストレッチを一生懸命して腰痛がなくなった」
「運動し始めたら腰痛が緩和した」
こんな感想をお聞きする機会がとても多かったように思います。
治療院に行っても、効果がある人もいるわけですし、運動し始めて腰を痛める人もたくさんいらっしゃいます。
こういった違いは、治療院が効果がないとか、運動が腰痛に効くとか、そういうことではありません。
腰痛が改善した場合、たまたま腰痛の原因の1つにその手段が有効だっただけです。
しかし、たまたま改善したとしても、今後腰痛にならないかというと決してそうではありません。
今後の人生で、腰痛に悩まない身体をつくるには、なぜ腰痛が発生してしまうのか、その原因やメカニズムを知ることが不可欠です。
逆に言えば、腰痛の原因さえ知っていれば、腰痛に悩まない身体・人生にすることは可能です。
腰痛があると、普段の生活がかなり辛いものになってしまい、気分もマイナスになってついつい飽きらめてしまいがちです。
この記事が、腰痛を改善して、腰痛に負けない強い腰を作るきっかけになれば嬉しいです。
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