太田 敏彦
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「腰の調子がおかしいから、ひどくなる前に何か対策しておきたい…」
「以前腰痛になっているから、ちゃんと予防しないと..」
そんなふうに思っているけど、いざ筋トレをしようとしても、どのメニューからやればいいか分からなかったりしませんか?
「腰痛のための筋トレ」とネットで調べれば、ブログや動画でいくらでも出てきます。
これは便利になった反面、何が正しくて、何が間違っているのかを判断するのが難しくなったという側面もあり、間違ったやり方で腰痛を悪化してしまうのは、できるだけ避けたいと思います。
そこで、今回は、腰痛予防のために最低限これだけはやっておきたい筋トレメニューを8つご紹介していきます。
僕自身は、プロのトレーナーとして、10年以上にわたって、腰痛の悩みを抱えたクライアントをサポートしてきているので、参考にしてもらえる部分はあると思います。
腰痛になってから筋トレに取り組むのと、腰痛になる前から予防するのとでは、「労力」も「体の負担」も全然違います。
後悔先にたたず。
仮にいま腰痛に悩んでいなくても、はやめに取り組んでおきましょう!
・腰痛になるリスクを下げられる
腰痛を予防するのに筋トレが欠かせない理由
腰痛を予防するために、人によって取り組んでいることはさまざまです。
日ごろからウォーキングをするようにしている人もいれば、ストレッチを継続されてる人もいます。
定期的にマッサージなど受けてる人もいるかもしれません。
今あげたことは、決して悪いことではありませんが、もし腰痛に負けない身体を作るのであれば、これらとは別に筋トレは取り組んでおきたいところ。
腰痛を予防するのに、筋トレはとても効率的で、効果的な運動手段です。
なぜかというと、腰痛の原因に「筋力低下」や「機能低下」が絡んでいるからです。
特定の筋力が低下したり、左右の筋力差があることによって、身体(骨格)の歪みを引き起こします。
また、身体の機能が低下していると、正しく身体が動かせなくなってしまい、これも身体(骨格)の歪みにつながってしまいます。
身体(骨格)が歪むことによって、腰痛にもつながってしまいます。
このような腰痛を防ぐには、筋トレが有効です。
正しく筋トレをすることが、筋力や機能の低下を防ぎ、ひいては腰痛予防にもつながります。
腰痛になってしまう原因が、単なる運動不足であれば、ウォーキングだけでも十分です。
しかし、歩く量を増やして腰痛が解消するなら、治療院や整骨院などは存在しないでしょうし、三大生活習慣病とまでいわれるほどまでに多くの人の悩みにはなっていないはず。
また、マッサージやストレッチというのも、筋肉をほぐしたり、伸ばしたりして、筋肉を緩めることはできますが、仮にそれで痛みは軽減できたとしても、予防策にはなりえません。
腰痛になる原因は、一つだけではなく、いろいろなものが絡み合っていることが多いです。
筋トレは、筋力低下や機能低下、運動不足などの解消につながるので、長い目でみると、ちゃんと向き合っておいて決して損のない運動手段です。
腰痛予防におすすめの自宅筋トレメニュー8選
・ワイドスクワット
ワイドスクワットは、下半身の代表的な筋力トレーニングの一つになります。
下半身の筋力アップはもちろん、通常のスクワットよりも足幅を広くすることで、股関節もしっかり動かすことができるメニューです。
まずは、セットポジションから解説していきますね。
上記写真のように、足幅は、腰幅の2倍くらいを目安に開きます。
そして、胸を張ってセットします。
そして、腰や背中が丸まらないように、腰を落としていきましょう。
気をつけるポイントは、腰が丸まったり、膝が前に出すぎないようにすること。
腰が丸まったり、膝が前に出てしまうと、膝や腰の負担が強くなるだけではなく、股関節の動きも小さくなってしまい、トレーニングの効果がなくなってしまいます。
腰痛予防には、股関節の機能性を保っておくことはとても大切です。
そのためには、上記ポイントに気をつけながら、しっかり取り組んでいきましょう!
・フォワードランジ
もう1種目下半身のトレーニングをご紹介していきます。
フォワードランジは、スクワットと並んで、とても大切な下半身のトレーニングメニューになります。
このトレーニングは、お尻の筋肉や体幹を鍛えるのにもとても効果的です。
では、やり方を解説していきますね。
セットポジションは、手を前に組み、まっすぐ立ちましょう。
そして、セットポジションから、写真のように大股で前に片足を踏み出し、身体を落としていきます。
太ももが地面と平行になるまで落としたら、前足で地面を押し込むようにして、セットポジションに戻ります。
この動作を左右で交互に行なっていきましょう。
スクワットは、両足を同時に動かすトレーニングですが、ランジは片足ずつ交互に動かすため、より実用的なんですね。
そのため、スクワットだけでなく、フォワードランジも積極的に取り組んでいくようにしてください。
フロントプランク
プランクトレーニングは、体幹トレーニングの代名詞ともいえるトレーニングです。
腰痛改善や腰痛予防のトレーニングメニューで、真っ先に思い浮かべる人も多いはず。
これだけポピュラーなトレーニングになっているのは、腰痛予防に効果的なメニューであることの裏返しでもあります。
今さら言うまでもありませんが、やり方はとてもシンプル。
上記写真のように、肘が、肩の真下になるようにしてセットポジションをとります。
あとは、腰を浮かせて、身体を一直線に保つだけ。
腰を浮かして、まっすぐに保つことで、腹筋を鍛えることができます。
とてもシンプルなトレーニングではありますが、正しくできている人は、意外と多くはありません。
理由としては、どのくらい腰を落としたら一直線なのか、やっている本人からすると分かりにくいから、というのが影響しています。
そういったことを防ぐには、最初のうちは鏡で見ながら、自分の感覚とすりあわせて、取り組んでいくことがおすすめです。
サイドプランク
サイドプランクは、プランクトレーニングの横バージョンですね。
プランクトレーニングはやっていても、サイドプランクやバックプランクはやっていないというケースは多いです。
プランクトレーニングだけではなく、サイドプランクやこのあと紹介するバックプランクとあわせて行なうことで、腰痛予防効果をさらに高めていくことができます。
やり方は、プランクトレーニングとほぼ同じです。
上記写真のように、肩の真下に肘をセットして、身体を真横にセットしましょう。
セットポジションからゆっくり腰を持ち上げ、身体を一直線に保ちます。
下側になっている腹斜筋(わき腹の筋肉)をメインに鍛えることができます。
腹斜筋は、左右で筋力差がでたり、弱まることで骨盤の歪みにも影響してきます。
日常生活でわき腹の筋肉を使う機会はあまりありません。
このような身体の横に負荷がかかるようなトレーニングメニューを意識的に取り入れて、腰痛を予防していきましょう!
これもプランクトレーニング同様、鏡で自分のフォームとチェックするようにしてみてください。
バックプランク
さて、フロントプランク、サイドプランクときたら、次はバックプランクです。
繰り返しますが、サイドプランクやバックプランクは、フロントプランクに比べて取り組んでいる人の割合はぐっと落ちてしまいます。
なるべく偏りなく鍛えるようにしてくださいね。
バックプランクのやり方も、基本的には同じです。
バックプランクはセットポジションがとても大切になります。
上記写真のように、胸を張って、肩を落とすようにして、上半身が一直線になるようにセットしましょう。
そして、お尻を浮かしていき、身体を一直線に保ちます。
背筋だけではなく、お尻の筋肉も鍛えることができます。
姿勢改善効果も期待できるので、猫背で気になる方は、特に意識して行なってください。
腕立て伏せ
プッシュアップは、腕立て伏せのトレーニングです。
これは、昔からある自重トレーニングの代表的なトレーニングメニューですね。
その名前から、腕の筋肉を鍛えるメニューと考えられがちですが、メインで鍛えられるのは、胸の筋肉になります。
そして、姿勢を維持したまま動作を行なうことで、体幹の筋肉(特に腹筋)も鍛えられる、非常にすぐれたトレーニングメニューです。
やり方は、上の写真のように、手幅を少し広めにとり、身体をまっすぐにしてセットします。
これだけでもプランクトレーニングと同じ効果が得られますね。
そして、胸を開いてストレッチをするように、写真のように、身体を落としていきます。
目安としては、お腹が地面につくくらいまで身体を落としたら、胸の筋肉で身体を押し上げていきます。
筋力が弱いと、身体をまっすぐに保てずに動作を行ってしまいがちなので、気をつけるようにしてください。
体幹をブラさずに、上半身の動作を正確に行なうことが求められる、本当におすすめのトレーニングメニューです。
長く支持されるだけの理由があるメニューですので、丁寧に取り組むようにしていきましょう。
ロールアップクランチ
ロールアップクランチは、腹筋を鍛えるトレーニングメニューになります。
なぜこのトレーニングが腰痛予防メニューとしておすすめなのかというと、ただ腹筋を鍛えるだけのメニューではないからです。
このトレーニングは、腹筋の筋力と背骨を柔らかく動かせないと、正しく行なうことができません。
腹筋を鍛えられるだけではなく、背骨を正しく動かすメニューだからです。
まずセットポジションは、バンザイしたまま上向きで寝ます。
そして、上記写真のように背中を丸めながら、ゆっくりと起き上がっていきましょう。
反動をなるべく使わないようにして、起き上がることがポイントです。
腹筋の筋力があっても、背骨を柔らかく動かせないとできないトレーニングです。
裏を返せば、背骨の柔軟性と腹筋の筋力を維持することができるという効果があるので、腰痛予防にもとてもおすすめできるメニューになります。
最初はできなくても、反動を使いながら、徐々にできるようにチャレンジしてくださいね。
バックエクステンション
バックエクステンションは、背筋トレーニングの一種です。
ロールアップで背骨を丸める腹筋のトレーニングメニューを紹介したので、背骨を反らす方も動かしておくほうが腰痛予防の効果はさらに期待できます。
セットポジションは、手のひらを上に向けて、上の写真のようにうつ伏せで寝ます。
そして、腕を外回ししながら、ゆっくりと胸を浮かしていきます。
このトレーニングのポイントは、ロールアップ同様、反動を使わないこと。
体重をしっかり背筋で支えることで、トレーニング効果は高まります。
また、腰を反らしすぎないように気をつけることも大切です。
腹筋と背筋をバランス良く鍛えて、腰痛に負けない強い腰を作っていきましょう。
筋トレで腰痛予防の効果を高めるための秘訣
ここまで腰痛予防におすすめの筋トレメニューを8つ紹介してきました。
いかがだったでしょうか。
やったことあるトレーニングメニューもあれば、取り入れていないものもあると思います。
腰痛を予防していくには、筋バランスが整っていることはとても大切です。
なぜかというと、筋バランスが崩れてしまうと、筋肉は骨に付着しているので、骨格の歪みを引き起こしてしまいます。
骨格の歪みは、間違った身体の使い方の原因になり、間違った使い方を続けると、筋バランスはさらに崩れてしまいます。
こうやって腰痛につながっていくんですね。
ですから腰痛を予防するには、バランス良く鍛えることが不可欠です。
すごく月並みなアドバイスで、耳にタコができたという人もいるかもしれません。
ただ、このバランス良く鍛えるというのが、非常に難しいのが現実です。
現実的には、今回紹介したトレーニングメニューでさえも、左右で身体の使い方が違うだけで、腰痛を予防するよりも悪化させてしまう原因になることだってあるわけです。
ちなみに、こちらの記事で、筋トレで腰痛を悪化させないためのポイントをまとめてるので、ぜひ一度目を通しておいてくださいね。
腰痛のために筋トレを始めようとする場合、どのポイントも知っておいて損のないものだと思います。
また、トレーニングは、筋力バランスだけではなく、柔軟性や機能性との能力間でもバランスをとっていくことも求められます。
そうなってくると、プログラムはもっと複雑になっていきます。
実際、パーソナルトレーニングでの直接サポートでは、トレーニングやストレッチだけではなく、身体をほぐしたりするのを組み合わせながら、プログラムを作っていきます。
ただ、悪化することを恐れて、何も身体のためにしないのでは、腰痛だけではなく、健康にもマイナスの影響をもたらしてしまいますよね。
冒頭にもお伝えしたとおり、筋トレは、腰痛予防に効率的かつ効果的な手段です。
身体の状態や変化などみながら、うまく日常生活の中に取り入れていってくださいね。
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