太田 敏彦
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ゴルフで飛距離をあげたり、スイングを安定させるために、身体づくりは欠かせません。
もしかしたら、あなたもそのためにジムに通ってトレーニングをしたり、ランニングで普段から走り込んでいるかもしれません。
また、ゴルフのために身体を作っていきたいと思っていても、ランニングと筋トレ、どっちをやった方が効率的にゴルフにつながるのか、分からない方もいると思います。
そこで、今回はゴルフにつながるトレーニングは、筋力トレーニングとランニングのどっちがいいのかについて、パーソナルトレーナーとしての視点から解説していきます。
ゴルフにおける筋力トレーニングのメリットとデメリット
筋力トレーニングのメリットは、『メニューの豊富さ』です。
各目的、各筋肉によってそれぞれに筋トレメニューがあるため、身体の状態に合わせて段階的に取り組むことも可能です。
そのため身体能力の弱点や筋バランスなどを把握するうえでもとても有効的な手段になります。
また、ランニングと違って、重量設定によって負荷を調整することもできます。
重い負荷であれば、筋力・瞬発力アップを、軽い負荷であれば、パワーや筋持久力をバランスよく高めることができますよね。
ランニングの場合は、ピッチを速めることでしか調整できないため、筋トレのようには行かないのが実情です。
では、筋力トレーニングのデメリットは、何があるのか。
メニュー数が豊富であるために、1種目のトレーニングだけでは完結できない(十分ではない)ことです。
また、たくさんのメニューの選択肢があるために、どれから始めていいのか、自分にあったメニューを選ぶのが分かりにくいということが挙げられます。
ある人にとってはとても効果的な筋トレも、別の人にとっては、あまり効果がないことがあるということも筋トレにはあるため、そのあたりの見極めは難しいかもしれません。
ゴルフにおけるランニングのメリットとデメリット
ランニングのメリットは、どちらかというと下半身を鍛える役割の方が強いですが、全身を使う運動だということです。
ですので、筋力トレーニングのように、いくつかメニューを組まなくても、とりあえず走っておきさえすれば、ある程度の体力を作ることができるでしょう。
そして、ランニングのデメリットは2つあります。
1つは、ある程度しか体力が作れないということです。
ランニングというのは、自分の体重分の負荷を足で蹴り続けるトレーニングです。
つまり、身体にかかるフィジカル面の負荷は、基本的には『体重分の負荷』と、『速度(走るペース)』と『走った時間』によって決まります。
ただし、かりにピッチを速くしたとしても、心肺機能への負荷は上がりますが、身体にかかる負担は微増で、そんなに大きく変わらないでしょう。
そういったこともあり、ランニングで鍛えられる体力というのは、正確には『心配持久力』と『筋持久力』ということになります。
それ以外の体力である、『パワー』や『瞬発力』『柔軟性』といった体力面においては、体力アップ効果はありません。
もちろん運動習慣がない人にとっては、ランニングの負荷が筋力トレーニングになり得ることもありますが、そういう人にとっては、ランニングフォームが崩れる可能性の高いのであまりおすすめできません。
そして2つめデメリットは、フォームが難しいということ。
ランニングは全身を使う運動であるがゆえに、ランニングのフォームというのは、あなたの身体能力によって決まります。
それは、正しい走り方を知っているかどうかということもあります。
しかし、それ以上に、基礎的な筋力・柔軟性や身体の使い方などが、ランニングフォームに大きく影響してきます。
ですから、ランニングを正しいフォームで行なうためにはそれなりの練習と基礎的な身体能力が必要になります。
ゴルフに本当に必要なトレーニングは、筋トレとランニングどっち??
さて、いかがだったでしょうか。
どちらも結局は正しく取り組まないと効果はでません。
ただお読みいただいた通り、もしあなたがゴルフに必要なトレーニングを始めたいのであれば、まずは筋力トレーニングをおすすめします。
その理由は2つあります。
1つは、ランニングは複合運動だからです。
私たちは、小さい頃から歩いたり、走ったりすることができます。
しかし、『走れる』ことと『正しく走れている』ことは違います。
走るときに体幹を保てるほどの体力はあるのか、股関節を正しく使えているのか、体重を支え続けるだけの筋持久力を持っているのか、そういったことが正しく走れるかどうかに影響してきます。
ですから、もしあなたがそういった正しい基礎体力がなければ、正しい走りでランニングすることはできずに、思うような効果が得られないどころか、膝や腰をケガしてしまうでしょう。
そして2つめの理由は、ゴルフの競技特性です。
ゴルフというのは、まぎれもなく瞬発力が要求される競技ですよね。
スイング自体は、1秒程度で完了してしまう動作です。
つまり、スイング動作は、この1秒に、いかに身体を効率的に使い、どれだけのパワーを生み出し、球に乗せられるかというのが求められます。
そういう点を考慮すれば、ランニングよりも筋力トレーニングの方がゴルフにつながるのは、想像しやすいと思います。
もちろん、ただ単に筋力を鍛えればいいかというとそういうわけではありません。
一つ一つの筋力を鍛えても、それをつなげるためのトレーニングや、ゴルフに必要なパワーに転換していくことも必要です。
筋力トレーニングをすると、身体が重くなってスイングが鈍くなると思われている方もたまにいらっしゃいますが、それはこういったトレーニングを見落としてしまっているからです。
昔は、野球選手などはひたすら走り込んで、ランニングで下半身を作り、パフォーマンスを高めていました。
しかし、スポーツ科学が進んだ現代では、筋力トレーニングの重要性が、昔よりも圧倒的に見直されています。
それは、筋力トレーニングを正しく取り入れれば、あらゆる競技パフォーマンスを高めることが立証されているからです。
ゴルフのための筋トレでどのようにメニューを組み立てていけばいいのかについては、こちらの記事で具体的に書いていますのでご参考ください。
ゴルフ仕様の身体をつくるパーソナルトレーニングメニューを公開!
さいごにまとめると、もしあなたがゴルフのパフォーマンスを高めたいと思っているのであれば、ランニングをやろうとするよりも、走る距離を頑張って増やそうとするよりも、まずは筋力トレーニングをすることをおすすめします。
正しく筋力トレーニングを取り入れることができれば、ゴルフのパフォーマンスは必ず高まります。
トレーニングのやり方などについては、こういった記事もご参考いただけるかと!
ゴルファーに必要な背筋を鍛えるトレーニングメニュー【ジム編】
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現在、パーソナルトレーニングは、恵比寿、もしくは原宿・千駄ヶ谷パーソナルジム施設にてお受けしています。
野球選手が素振りだけを練習しないように、ゴルフにおいて良いスイングができるかどうかは、身体の基礎能力に大きく影響します。
それは、単純に筋力や柔軟性を高めればいいという訳ではありません。
連動性(コーディネーション能力)も含めた身体の使い方など、バランスよくトレーニングすることで、怪我のリスクを抑えながら、ゴルフに活きる身体をつくることができます。
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