太田 敏彦
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腹筋トレーニングをしたいけど、頑張れば頑張るほど、背中が痛い…
背中が痛くて腹筋ができないから、背筋を鍛えてみるけど、一向に変わらない…
この記事を読んでいるあなたは、もしかしたらこんな悩みを抱えているかもしれません。
そもそも背中が痛いときは、鍛えない方がいいのか、それとも鍛えて痛みの出ない身体を作っていくべきなのか、それも判断がつけにくい方も多いのではないでしょうか。
昔ながらの上体起こしという腹筋トレーニングをすると、背中が痛いというのは、意外とよくあるケースです。
そこで、今回は腹筋をすると背中が痛いときの対処法とおすすめの腹筋トレーニングをご紹介していきます。
なぜ腹筋トレーニングをすると背中が痛いのか?
上体起こしなどの腹筋トレーニングをしたときに、背中や腰に痛みが出るケースがあります。
その痛みの原因は、主に2つです!
一つは、背中が固くなっていること。
もう一つは、腰に負担がかかるフォームになっていること。
では、一つ一つ説明していきますね。
まずは、なぜ背中が固くなっていると、痛みが発生するのかということから説明していきます。
その前に、ちょっと上体起こしの腹筋トレーニングを思い浮かべてください。
上体起こしの腹筋トレーニングの動作は、背骨を丸めて起き上がります。
もしこのときに、背中(の筋肉)が固まっていたらどうでしょうか。
背中が固いために、背骨を丸める動作に制限がかかってしまいますよね。
これは、腹筋トレーニングに限ったことではありませんが、トレーニング動作をするときに、関係する筋肉というのは一つだけではありません。
どういうことかというと、トレーニングをするときは、鍛えようとしている筋肉だけが大切ではないんですね。
そのトレーニングで鍛えられる筋肉と、そのトレーニングで副次的に鍛えられる筋肉、そして、そのトレーニングでストレッチされることで関わる筋肉の3つが主に関わってきます。
これって、ちょっとややこしいですよね。
例えば、力こぶを鍛えるアームカールを想像してみましょう。
このトレーニングは、力こぶ(上腕二頭筋)がメインで鍛えられます。
アームカールは、すごくシンプルなトレーニングなので、副次的に鍛えられる筋肉はありません。
しかし、トレーニングで力こぶを鍛えているとき、その反対側に位置する二の腕(上腕三頭筋)は、ストレッチすることで関わっています。
これを専門用語では、『拮抗筋』という風に言うんですね。
このとき、もし上腕三頭筋(二の腕)がガチガチに固まっていたら、いくら力こぶ(上腕二頭筋)が強くても、トレーニングをすることができないですよね。
それと同じで、上体起こしの腹筋トレーニングも、腹筋を鍛えたくても、もし背中の筋肉が固まって、伸びなければ、背骨を丸めることができないどころか、痛みが出てしまいます。
これが、腹筋をすると背中が痛い原因の一つ目になります。
そしてもう一つの原因は、腰に負担がかかるフォームでしたね。
これは、姿勢などに起因することが多いです。
例えば、反り腰のように、もともと反っている姿勢だと、起き上がるときに上半身の重さが、腹筋ではなく、腰に集中してしまいます。
この場合は、腹筋を変える前に、姿勢を改善したり、もしそれ以外の原因があれば、そちらから改善していかなければいけません。
腹筋をすると背中や腰が痛いといっても、原因が違えば、対処法を変えていかなければいけません。
腰痛や背中が痛いのは、必ずしも腹筋が弱いというだけではありませんので、くれぐれもご注意ください!
腹筋すると背中が痛いときの対処法【動画あり】
では、ここでは腹筋をすると背中が痛いときの対処法をご紹介していきますね。
背中が痛いのは、背中の筋肉が固くなっているのが原因でしたよね。
ですから、基本的なスタンスとしては、固くなっているのをほぐしたり、伸ばせるようにしてあげるのがポイントになります。
そのためには、例えば、筋膜リリースしてくれる器具を使って背中をほぐすのもいいと思います。
そういったときにフォームローラーなどのトレーニング器具は、筋肉や筋膜をほぐすのには、とても有効なツールです。
下の動画でも解説していますが、やり方は簡単で、背中を乗せて、転がすだけ。
基本は、このやり方である程度、ほぐれた感覚を得られると思います。
もし、強度を調整したいのであれば、いくつか調整の仕方を動画でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
また、それ以外の対処法としては、キャットドッグのようなストレッチを利用して、背中の筋肉を伸ばしていく方法もおすすめです。
キャットドッグは、下の写真のように背中を反らしたり、
また丸めたりすることで、背骨の動きを出していくことができます。
こちらのストレッチもおすすめなので、ぜひ並行してやってみてくださいね。
どの腹筋トレーニングがおすすめ?背中を痛めない腹筋トレーニングを紹介
さて、腹筋すると背中が痛いときの一人でできる対処法をお伝えしたところで、背中や腰を痛めにくいトレーニングもご紹介しておきます。
昔から知られている上体起こしの腹筋トレーニングは、脊柱(背骨)に負担が強くかかるため、基本的にはおすすめできません。
トレーニングで得られる効果とリスクを比べたら、そこまでやるべきトレーニングではないんですね。
じゃあどういった腹筋トレーニングが、背中や腰を痛めにくいのかというと、クランチトレーニングをおすすめします。
クランチトレーニングは、上体起こしのトレーニングほどは知られていないのかもしれませんが、代表的な腹筋トレーニングです。
スタートポジションは、下の写真の通りにセットしましょう。
もし背中や腰が痛いのであれば、最初は足を台の上に乗せてセットします。
どちらにしても、基本的には股関節とひざ関節は、90度くらいを目安にセットしてください。
そこからゆっくり肩甲骨を浮かしていきます。
ポイントとしては、反動を使ったりなどの無理をして、あげようとしないことです。
なぜこのトレーニングがおすすめなのかというと、このトレーニングで背骨が動くのは、胸の部分だけで、腰は地面に着いたままです。
ですから、腰が反ってしまうということはほとんどないですよね。
それに加えて、上体起こしなどと比べても、背骨のカーブは少なくてすむために、背骨の負担は格段に少なくなります。
もし上体起こしをして背中が痛いのであれば、こちらのクランチトレーニングをやってみてください。
腹筋をすると背中が痛い場合の対処法・まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
腹筋運動をすると背中が痛いというのは、パーソナルトレーニングを提供していても非常によくみられるケースです。
今回ご紹介した原因以外にも、背中が痛む原因は、他にも股関節や骨盤、左右差など色々あります。
また、なぜ背骨の動きがなくなってしまったのかということも、人によって原因が違ったりします。
この辺りは、伝えるのが複雑なので、割愛しました。
しかし、一人でできることとして、まずは『背中の痛みを抑える』『背骨の動きを出す』ことが大切です。
少しでもご参考いただけたら嬉しいです。
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