太田 敏彦
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スクワットをした方がいいのかもしれないけど、腰を痛めないか不安・・・
普段筋トレをしていて、スクワットもやってるけど、どうも腰を痛めやすい・・・
スクワットで腰を痛めるのでは・・・という不安を抱えている人は意外と多いのではないでしょうか。
スクワットはたしかに誰もが知っている代表的なトレーニングです。
しかし一方では、スクワットをして腰を痛めてしまう人が多いのも、実際よくあります。
かくいう僕も、現役でウエイトリフティングをしていたとき、スクワットで腰を痛めたことがありました。
ウエイトリフティングは、一般の人からすると、競技の特性上、腰を痛めても仕方ないと思うかもしれません。
スクワットは重いウエイトで行なうと、確かに怪我のリスクは高くなります。
しかし、スクワットで怪我をしてしまうパターンは、何も重いウエイトでトレーニングをするだけではありません。
軽い重量や自重でスクワットトレーニングをしていても、腰を痛めるケースはたくさんあります。
ただ、だからと言って、スクワットを取り入れないという選択肢は、非常に勿体無いです。
なぜならスクワットには、本当に色々な筋トレ効果があるからです。
実際、パーソナルトレーニングでクライアントの方を指導するときも、『スクワットを理解して、正しく再現できるように指導すること』は、腰痛持ちの人のご依頼であれ、そうでない人であれ、必ず目的の一つとして組み込むようにしています。
スクワット自体は、一般の人でも絶対にやっておいた方がいいトレーニングです。
そしてスクワットは、正しいフォームをしっかり習得する価値のあるトレーニングです。
そこで今回は、スクワットをするときに特に気をつけたい注意点を2つご紹介していきます。
僕自身が現役時代にスクワットで腰を痛めた経験や、パーソナルトレーナーとして、腰を痛めた人を改善してきた今までの経験から記載したので、少しでもご参考いただけると嬉しいです。
腰痛持ちがスクワットをする時に特に気をつけたい3つの注意点
スクワットで上体が前に傾かないように注意!
一つ目の注意点は、スクワットをしようと腰を落とすときに、上体が必要以上に前に傾いてしまう現象です。
これは腰を痛めてしまうので、特に注意しておいてほしいポイントとして一つ目にもってきました。
腰痛持ちで、どちらかというと男性の人に多く見られる印象です。
こんなイメージでしょうか。
さて、なぜ上体が前に傾いてしまうと、いけないのでしょうか。
これは聞くまでもないことかもしれませんね。
上の写真をみれば、腰に負担が集中してしまうというのは、トレーニングしたことのない人でもお分かりいただけると思います。
スクワット中に上体が傾くと、上半身の重さのほとんどを腰で支えなければいけなくなります。
そして、このフォームで負荷をかければかけるほど、腰の負担が強くなり、腰痛が起こったり、悪化させてしまいます。
では、ここでもう少し深掘りしたいと思います。
先ほどの質問は、布石みたいなもので、こちらの質問の方が圧倒的に重要です。
それは、『なぜ上体が前に傾いてしまうのか』ということです。
・・・・・
いかがでしょうか?
あなたはどう思いますか?
前に傾いてしまう原因は、『前に傾くのがいけないことを知らなかったから』でしょうか?
もちろんそれもあると思いますが、決してそれだけではありません。
その理由は、人によって変わってきます。
例えば、『股関節の使い方を知らない』ケースもあれば、『実際に股関節が固まって使えなくなっていたり』また、『関連する筋肉の柔軟性がネックになっている』ケースもあります。
今までパーソナルトレーニングでサポートしてきたクライアントのケースを見ていくと、どれか一つが原因ということはなく、たいていは色々な原因が重なっていることが多いようです。
そのため、原因となっている可能性が高いものから、優先して取り組み、改善していくようにしています。
この辺りは、人によってアプローチ方法が全く変わってくるので、ここでは割愛しますね。
ですから、もしあなたがスクワットをしていて、どうも腰に負担が強いと感じるのであれば、まずは上体が必要以上に傾いていないかをチェックするようにしてみてください。
ちなみに、腰痛に効くスクワットの正しいやり方は、こちらの記事をご参考ください。
反り腰の状態でスクワットをしないように注意!
では、もう一つのスクワットの注意点をご紹介します。
それは、下の写真のように、反り腰の姿勢でスクワットをすることです。
反り腰のように姿勢が悪い状態でスクワットをすると、腰を痛める危険性はとても高くなります。
これも見ているだけで腰を痛めてしまいそうなので、注意してくださいね。
これを防ぐには、2つの手順でアプローチしていかなければいけません。
まずは、『反り腰がどういう状態にあるのかを知るということ』、そしてもう一つは、『反り腰を改善するアプローチを取ること』です。
この2つです。
1つ目は、当たり前じゃん、と思うかもしれませんが、自分が『反り腰』かどうかって、意外と分からなかったりするのではないでしょうか。
反り腰がどういう状態かを知らないと、そもそも改善できないですよね。
なので、まずは反り腰とは、どういう状態かを説明していきます。
反り腰というのは、『腰が反っている』と書くので、腰が反った状態と思われがちです。
しかし、そうではないんですね。
反り腰というのは、腰ではなく、骨盤を見なければいけません。
もう少し正確にいうと、『骨盤が前傾している状態』をさします。
つまり、骨盤が、通常よりも前に傾いている…
これでも、ちょっと難しいですよね。
どれくらいが骨盤が前に傾いているのかというと、骨盤の前側を触るとでっぱった骨があると思います。
後ろ側にもあり、目安としては、この高さの差が指2本分くらいあると、骨盤が前傾しているとみます。
ざっくりとした指標ですが、慣れてくると、感覚値として分かるようになってくるかと思います。
スクワットのスタートポジションで、すでに反り腰になっているケースもあれば、動作中に骨盤が前に傾いて反り腰になってしまうケースもあるので注意してくださいね。
骨盤がすでに前傾して、反り腰が強い人などは、一人で簡単にできるエクササイズとして、ここでご紹介しているキャットドッグというトレーニングがおすすめです。
反り腰の人の場合は、特に背中を丸めて、骨盤を後傾させる方を意識してやっていきましょう。
スクワットでは腰が丸まらないように注意!
では、スクワットで腰を痛めないための3つ目の注意点をご紹介します。
それは、下の写真のようにスクワット中に腰が丸まらないようにすることです。
これも腰を痛める原因としては、よくやりがちです。
ちなみに腰を丸めてしまうことも最初と同じように考えていかなければいけません。
つまり、腰がなぜ丸まってしまうのかということを知って、正しくアプローチしないと、結局腰痛になってしまうということです。
腰を丸めるのがいけないというのは知っていても、それでも腰が丸まってしまうといったケースの方が圧倒的に多いんですよね。
では、なぜ姿勢を維持できないのかというと、体幹の筋力が不足していることもありますし、股関節が動かないケースもあります。
これも人によって原因はまちまちなので、その対策を、ここですべて記すのはかなり難しいので割愛しますね。
取れる対策として、まずは、どこまで腰を落とすと骨盤が丸まってしまうのかというのを確認してみましょう。
そして、骨盤が丸まらずにできるところでスクワットでトレーニングをしながら、同時に、丸まってしまう原因を改善していき、徐々にその可動域を高めていくようにします。
なぜ同時並行で行なっていかなければいけないのかというと、腰が丸まってしまう手前で無難にスクワットをこなしているだけでは、股関節がたいして動かずに、効果も半減してしまうからです。
ですから、正しくスクワットができる可動域を広げながら、骨盤が丸まらないように注意して取り組んでいきましょう。
スクワットで腰痛が悪化する人の3つの共通点とは
正しいフォームでスクワットができていない
まず、腰痛が悪化する人の共通点として、正しいフォームでスクワットができていないことがあります。
・・・・・・
えっ、
当たり前じゃんって、思いませんでしたか?
しかし、これを1つめに持ってきたのは、事例として一番多いからです。
というよりも、もう少し正確にいうと、色々な共通点はあるけど、全て含めると、最終的にはこの共通点に行き着く、といった感じでしょうか。
どういうことかというと、正しいフォームでスクワットができていない人というのは、『正しいスクワットのやり方を知らない』ということだけではないんですね。
これは、上で何度もご紹介してきましたが、正しいやり方を知っても、それができないケースって、本当にたくさんあります。
むしろそういうケースの方が圧倒的に多く、それらを含めると、この共通点が一番多いと思うので、一番目にご紹介しました。
もちろん、スクワットを正しくやるためには、スクワットをどれだけ知っているかということも、大切です。
スクワットの正しいやり方については、上でご紹介していた記事をご参考にしていただいたり、色々な本や雑誌で言われていることなので、ここでは割愛します。
スクワットって意外と単純そうに見えるかと思います。
いってみれば、スクワット動作は、所詮は『立ち座り動作』にすぎません。
ただ、そのシンプルな動作の中にも、股関節の機能性や体幹の筋力、柔軟性などいろいろな要素が関係してきます。
スクワットを見れば、その人の身体の状態をいろいろと知ることができるトレーニングでもあります。
そのため、パーソナルトレーニングでは、スクワットをトレーニングとして処方することもありますが、その人の身体の状態を把握するためのトレーニング種目としても多用するメニューです。
それだけ大切なトレーニングです。
ですから、やり方を知ればできると考えるのではなく、上でお伝えした注意点とご自身のフォームを照らし合わせて、ぜひスクワットのフォームを日々チェックしていってくださいね。
姿勢や筋肉バランスが崩れている
では、2つめのスクワットで腰痛が悪化する人の共通点をご紹介していきますね。
2つめは、『姿勢や筋肉バランスが崩れている』と、スクワットをいくら正しくやっても腰痛を引き起こしやすいです。
これは、上でご紹介した反り腰が強い人なども含みます。
姿勢や筋バランスが崩れているということは、つまりは身体の使い方にも偏りが出るため、スクワットをしたり、負荷をかけることによって、より一層バランスが崩れてしまいます。
身体の歪みや筋バランスの崩れなどは、誰にでも多少の違いはあれ、存在します。
普段、同じようなトレーニングしかしていない人は、特に注意してください。
過剰なバランスの崩れが、腰痛につながるのはある程度ご想像しやすいかと思いますので、身体のバランスを整えながら、負荷を調節していきましょう!
フォームと負荷のバランスが取れていない
これは、ウエイトの負荷をかけて、スクワットをしているときに起こります。
フィットネスジムでは、頑張ってバーベルを担いでスクワットをする人が一定数いると思うので、ここでご紹介しておくことにしました。
(ちなみに、ジムでウエイトスクワットをやる人が本当はもっと増えて欲しいですよね…みなさん、ジムでマシンなんかやらずにフリーウエイトのスクワットをもっとやりましょう!)
まず、早速説明していく前に、前提としてお伝えしておきたいのが、バーベルでスクワットをしようとするのは、とても素晴らしいことです。
心から応援します!
ですので、今やっている人も、またこれからやろうとする人も、腰を痛めないために一つだけスクワットの注意点を抑えておいてください。
それは、『フォームと負荷のバランスが崩れないようにすること』です。
要は、負荷をかけようが、かけないで自重でスクワットをしようが、フォームが変わってはいけないということです。
バーベルを担ぐと、それが自分にとってやや重めの負荷だと、余計な力みが加わって、フォームが崩れてしまう人はとても多いんですね。
ですから、バーベルやダンベルを使って負荷をかけたスクワットをやるときは、注意しなければいけません。
重くても、いつも通りのフォームが再現できるというのは、ある程度経験値によるところも大きいので、自分で判断するのは難しいと思います。
一人でやるときは、腰などを痛めて怪我をしないように、重量設定には十分に気をつけてくださいね。
また、筋トレは腰痛にはとても効果的ですが、悪化させないためにこちらの記事も合わせてご参考ください。
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